雪の結晶をつくりたい

 雪の結晶の中でもっともよく知られた形は木の枝の形をした樹枝状結晶と呼ばれるものですね。実は雪の結晶の形は結晶ができる場所の温度と周囲の空気に含まれる水分(水蒸気)の量によって変わります。この樹枝状結晶というのは、-15℃ほどの温度で水分の量が非常に多いときにできることがわかっています。

 さてドライアイスを使ったペットボトルの実験ではボトルの底の温度はほぼドライアイスの温度(78℃)になっています。しかしボトルのふたに近いところは外に飛び出していますので部屋の温度と同じ(+20℃くらい)になっているはずです。すなわちボトルの中の温度は底がとても冷たく上部が暖かいというように場所によって大きく変化します。このためボトルの中には雪の結晶ができやすい約15℃の温度になっている場所がどこかにあるはずですね。このような場所に雪の結晶ができているのです。

 ご質問ではドライアイスの代わりに保冷剤を使ったり、-15℃の冷凍庫を使ったとのことですがこの場合にはボトルの底の一番冷えているところでも、-15℃にしかなりません。このためこのボトルの中には雪の結晶ができやすい15℃の温度になっている場所がどこにもないということになりますので綺麗な結晶ができないのです。解決方法は冷凍庫の温度をもっと下げるなどしてボトルの底の温度を−15℃以下にするしかありません。しかし普通の冷凍庫では−15℃以下にはなかなか下がらないと思います。ペットボトルの実験でドライアイスを使っているのは実は雪の結晶ができやすい温度を作り出すために絶対に必要なことだといえます。

 最後に温度の問題が解決したとしてペットボトルの中で雪の結晶を作るときのもう一つの大事なコツをお教えします。それはボトルの中の空気に実験を始める前に十分に水分を含ませておくことです。ボトルに水を入れて内側を十分にぬらしておいたり内側がくもるくらいにたっぷり息を吹き込んでおくとボトルの中の空気が十分に水分を含むようになるので雪の結晶もできやすくなります。

 

(回答掲載日:2026年7月28日)