宇吉郎ゆかりの地

中⾕宇吉郎ゆかりの地

北海道


北海道大学総合博物館(旧理学部)

宇吉郎が新設の理学部に赴任したのは1930 年で、新しい施設が出来た後、2001 年から博物館として再出発した。
宇吉郎を紹介するコーナーも充実している。

中⾕宇吉郎教授室(北海道⼤学内)

札幌でIUGG 国際学会が開かれた2003 年、宇吉郎が使⽤していた教授室が、往時の雰囲気を伝える展⽰のある部屋として復元された。受付に申し出れば案内してもらえる。

⼈⼯雪誕⽣の地(北海道⼤学内)

六⾓の雪結晶を象った⽩っぽい御影⽯の記念碑で、北⼤名所の⼀つになっている。宇吉郎らが初めて⼈⼯の雪の結晶作成に成功し、雪氷の実験研究が盛んに⾏われた常時低温研究室の跡地。記念碑の題字は、⼈⼯雪実験に功績があった関⼾弥太郎による。

⽩銀荘(⼗勝岳)

天然雪の研究のため宇吉郎らがここで約3000 枚の乾板写真を撮った。⽼朽化が著しく⽴ち⼊り出来ないが、往時の姿を⽌めている。同名の温泉保養施設が近くにある。

石川県


中谷宇吉郎と治宇二郎の生家跡

雪の科学者・中谷宇吉郎と2歳下の弟で考古学者・中谷治宇二郎の生家は、片山津温泉にあった呉服・雑貨の店・丸中屋である。2023年、中谷兄弟を顕彰するため、生家跡地が新たに整備された。「雪は天から送られた手紙である」と彫った石碑、丸中屋と中谷兄弟を紹介したパネルがあり、その背後の屏風のような壁には、山並みや地層がデザインされ、白く小さな点々は降る雪を表している。また、底に置かれたごつごつした石は、雪の科学館の中庭にあるグリーンランドの石を連想させる。

錦城⼭と錦城⼩学校

宇吉郎は⼤聖寺町の錦城⼩学校に下宿先から通った。
その後改築されたが、学校には宇吉郎の描いた絵などが残されている。学校の裏の錦城⼭は、落城伝説から「簪を挿した蛇」が出ると恐れられた。

宇吉郎の墓

⽯川県加賀市中島町の墓地内にある。墓名は安部能成の筆になる。六⾓の台座の各⾯に夫々異なる雪の結晶形が刻まれ、⽩⼭に向いている。その横には、茅誠司の墓碑銘が置かれている。

その他


雪安居(⻲の井別荘)

宇吉郎の没後、原宿の家をビルに建て替えるとき、宇吉郎の書斎が甥の中⾕健太郎⽒の由布院・⻲の井別荘に移築された。
宇吉郎が実験に使ったスキー板に茅誠司が「雪安居」と墨書した扁額がある。

ナカヤアイランズ

南極半島の近くの南緯66°27⻄経66°14 の⼩群島。1960 年、英国の南極地域地名命名委員会が命名。

⼩惑星ウキチロウ

⼭梨県清⾥村の⼤友哲⽒が発⾒した⼩惑星5 個の命名が天⽂雑誌「星ナビ」に委ねられ、⼀般からの募集と選考委員会による審査でその1 つにウキチロウUkichiro(10152)の名前がつき、2003 年、IAU(国際天⽂連合)から認定された。発⾒は9 年余り前の1994 年。