人工降雪とダイヤモンドダスト
雪の季節が近づいてきた。精緻で清らかな雪の結晶、街を一夜にして白く覆う雪、除雪は苦労が多いが、近所が親しくなる機会にもなるだろう。しかし、今年1月15日のような集中的な降り方は回避できないものか?
9月下旬、長岡で国際ワークショップ『21世紀、最初の大雪を経験して』が開かれた。この時、気象研究所の村上正隆氏の講演で降雪の人工調節の研究が紹介され、興味深かった。雲は小さな水滴(微水滴)の集まりだが、この中に氷の粒(氷晶)がないと雪ができない。そこで、雲の上から飛行機でドライアイスの粉をまき、雲の中で微水滴を氷晶に変え、雪を降らせる。渇水対策でこんな実験が行われている。
講演の後「平野部の雪を少なめにし、スキー場のある山間部に集中できないか」と質問があり「降雪域の移動や拡散、又、それによる災害の回避は、将来的には可能性がある」と述べられたのが印象的だった。
ところで、雪の科学館ではダイヤモンドダストの実験コーナーを最近設けたが、幸い好評で迎えられている。簡単な実験だが、原理的に人工降雪のミニチュア版といえる。冷凍庫に微水滴の雲を作り、その一部を氷晶に変える。氷晶は拡散、成長し、光を受けて七色に輝く。その美しさに、感嘆の声が発せられている。
「雪は天から送られた手紙である」。この冬はどんな手紙が届くだろうか。
北國新聞夕刊「舞台」(2001.11.1)
