「北極圏 アラスカ」展への贈り物

「北極圏 アラスカ」展への贈り物

子どもの頭ほどもある氷が一つの結晶(単結晶)である。中谷宇吉郎はアラスカのメンデンホール氷河から採集したそんな氷を使って、1952年から2年間、シカゴの研究所で結晶の研究を行った。

当館で開催中の特別展「北極圏アラスカ」(10月28日まで)では、オーロラ、氷河、野生動植物などアラスカの自然と近年の環境変動、宇吉郎の足跡などを紹介している。

今回の展示では、オーロラの研究で有名なアラスカ大名誉教授赤祖父俊一氏をはじめ内外のいろいろな方の協力を得ることができた。特に、大阪市立大大学院教授南繁行氏の協力で人工オーロラ発生装置が設置でき、来館者にオーロラを体験的に理解してもらうのに役立つと期待している。

展示開始日には、うれしい贈り物が届いた。アラスカ・メンデンホール氷河の一塊の氷である。国立極地研究所の名誉教授渡辺興亜氏が ちょうどアラスカへ出かけたので、氷河末端の湖に浮かんだ氷をボートで採集し、送ってくれたのである。特別展の主旨にぴったりのプレゼントであった。

来る8月3日、「子ども雪博士まつり」が開かれる。南教授によるオーロラのお話と実験も予定されている。私はアラスカの氷河の話をするが、この氷を少し切り出し、特性を調べる実験もしたいと思っている。この日はたくさんの出しものがあり、子ども「一日館長」もがんばってくれるはずだ。

北國新聞夕刊「舞台」(2008.7.28)