雪のデザインを楽しむ
雪の季節がやってきて、当館では「第五回雪のデザイン賞入選作品展」が始まった(来年2月16日まで)。精緻で清らかな雪の結晶、一夜にして野や街の風景を変える雪…。人々は雪や氷からいろいろな印象を受け取る。それは、科学の芽生えともなり、芸術のモチーフにもなる。
今回の金賞は、吹雪によって乱れた雪層の断面を捉えたような白磁の作品である。この他、ぼたん雪が降る情景をのどやかに表現したタペストリー、凍てつく朝、バケツにはった氷の表面に雪の結晶が着いていたことを想わせる樹脂の作品、フィンランドの凍った沼に積もる雪を掻いて市松模様を作る過程を映像で示した作品など、雪や氷への想いから、さまざまな材料に趣向を凝らした入賞・入選の50点を展示している。
今回の大きな特徴は、韓国の化粧品会社アモーレパシフィック社の協賛で「ラネージュ賞」が新設されたことである。コンペには332点の応募があり、内、ラトビア24点、韓国21点など、海外から54点が寄せられ、国際コンペの色あいがより濃くなった。
改善された雪氷実験コーナーも見ていただきたい。雪のデザイン賞の入賞・入選作品とともに、科学実験などで、雪や氷の美やふしぎをお楽しみ下さい。芸術と科学を行きつ戻りつするような鑑賞はいかがでしょう?「雪は天から送られた手紙である」の言葉に象徴される、中谷宇吉郎の展示空間で。
北國新聞夕刊「舞台」(2009.11.9)
