人工雪について
ご質問は、スキー場などで雪が不足している時に使われる人工降雪機で作成された雪のことについてだと思います。残念ながら、私は、人工降雪機については詳しくありませんので、その原理的なことしかお答えすることはできません。
まず、人工降雪機とは、次のような原理で雪を作っています。まず、氷点下になった大気中に高圧ノズルを使って水を噴霧させることで大量の微水滴を空中に浮遊させます。すると、その微水滴は冷やされて凍結し、小さな氷の粒に変わります。この氷の粒を大量に降り積もらせることで雪を作成しています。この装置で作られた人工の積雪は、水滴が凍ることでできた大量の氷の粒でできているので、空から降ってきた雪の結晶が降り積もってできる天然の積雪とは、全く異なった性質のものになります。天然の雪の結晶は、上空の雲の中で生成された微細な氷の粒が、雲の中を落下しながら周囲の空気中に含まれた水蒸気を直接取り込むことで生成されます。このため、雪の結晶は、非常に複雑な形をしていて、これが降り積もった積雪は、ふわふわでとても柔らかいものになります。これに対し、人工降雪装置で作成した雪は、水滴が凍ってできた丸い氷の粒でできているので、天然の積雪に比べると固くしまったものになります。そもそも、積雪のでき方が天然と人工では異なることが、このような特性の違いを生み出しているのです。
また、この先もスキーができるかどうかですが、恐らく地球温暖化の進行による気温の上昇による影響を心配されているのだと思います。現在のまま地球温暖化が進行すると、当然多くのスキー場で雪が不足し、スキーもできなくなるでしょう。いつまでもスキーができる環境を維持するには、私達一人ひとりが、地球温暖化を食い止めるために、何をすべきかを考え、直ちにそれを実行することが大事です。私達にできることは何か、ぜひいろいろな方法で調べてみてください。
(回答掲載日:2024年9月6日)