氷をできるだけ冷やす

 私達の住んでいる地球には、いろいろな場所に氷があります。冬になると空から降ってくる雪の結晶も氷ですし、南極などにある巨大な白い塊も氷です。同じ氷であっても、大きさがまったく違いますね。実は、氷を冷やすだけでは、氷の大きさの違いを説明することはできません。それは、氷のでき方がどうかということに関係しています。空から降ってくる雪の結晶は、雲の中に含まれる水蒸気からできます。このため、なかなか大きくなることができず、私達が地上で見る雪の粒は、大きくても1cm程度です。一方、南極などではとても気温が低いので、降り積もった雪がとけることなくいつまでも残ります。雪は、毎年降り積もりますので、やがて巨大な雪の塊になります。すると、自分の重さで雪の粒が押されて、最後には大きな氷の塊に変わってしまいます。南極では、大陸全体が平均で2500mもの、巨大な氷のかたまりで覆われていることになります。

 このように、冷やされるということよりも、そのでき方によって氷の大きさも大きく違ってくるのですね。

(回答掲載日:2023年2月14日)