電子レンジに氷をかけたらどうなる?
ひなさん、とてもおもしろいことに気がつきましたね。ちょっとむずかしいお話になりますが、がまんしてください。
まず、水や氷は、目には見えないほどのものすごく小さな粒(水分子と言います)がたくさんあつまってできています。水のなかでは、この粒つぶがグチャグチャに詰まっているのですが、氷のなかでは粒つぶが順番にきれいにならんでいます。
この粒つぶは、水や氷のなかで動き回ったり、ブルブルふるえたりしています。電子レンジは、水のなかの粒つぶのブルブルをより大きくするはたらきをもっています。このため、電子レンジにコップの水を入れるときゅうに熱くなるのです。しかし、氷の中の粒つぶは、きれいに並んでいますので、もともとブルブルしにくいはずですね。ですので、電子レンジに氷を入れても粒つぶのブルブルが大きくなりにくいので、氷は電子レンジに入れても溶けにくいのです。
ちょっとむずかしいので、ジグソーパズルを思い出してください。ジグソーパズルは、たくさんのピースでできていますが、このピースひとつひとつがこの水や氷のなかの粒つぶだとしましょう。パズルであそぶ前には、たくさんのピースはグチャグチャになっていますね。このピースをぜんぶ箱に入れて箱をゆらすと、ピースはかんたんに動き回ったりブルブルしたりして、まざりあいます。では、パズルができ上がるとどうなるでしょう。ぜんぶのピースは順番にきれいにならんでいて、ピースどうしがしっかりとくっついています。このパズルを、同じようにゆらしてもピースは動きませんね。このあそぶ前のジグソーパズルが水、できあがったパズルが氷だとおもうと、箱をゆらす力が電子レンジの力になります。
このように、おなじ力でゆらした場合に、水のなかの粒つぶはブルブルしやすく、氷のなかの粒つぶはブルブルしにくいので、氷はなかなか溶けないのです。
やっぱり、まだむずかしいですね。まわりのおとなといっしょに、もういちどこのこたえを読んでみてください。
(回答掲載日:2020年8月18日)