飲める水と飲めない水に結晶の差はある?

 水は、私達の身体の中にも大量に含まれていて、体重のおよそ60%が水分です。したがって、水そのものには毒性はなく、飲める水と飲めない水などの区別はありません。しかし、“この水は飲めない”ということは、よく言ったり聞いたりする言葉ですね。これは、水そのものというわけではなくて、その水にどんなものが溶け込んでいるのかということが、その違いの原因です。私達が飲む水には、必ず何かが溶け込んでいます。溶けているものに毒性がなく、なおかつ食品として使われるものであれば、その水を飲んでも問題はありません。逆に、食品でないものや私達の身体に害を及ぼすものが溶けこんだ水は飲むことはできません。

 さて、ご質問にあるような水が凍ってできた氷の結晶については、それが飲める水と飲めない水の区別できるかということですが、その目的には使うことはできません。もちろん、何も溶けていない水からできた氷と、何かが溶けている水からできた氷に、その特性や形に違いが起こることはありえます。それは、結晶ができるときに、水に溶け込んでいるものが影響を及ぼすからです。しかし、それは溶けているものが無害なのか有害なのかには関係ありませんので、結晶を観察したとしても、その結果で飲める水か飲めない水かの判断はできません。

  (回答掲載日:2024年8月4日)