雪が解けた後の砂のようなもの

  あんなに白くてきれいな雪が融けたあとというのは、確かに黒いものがいっぱい残っていて、きれいとは言えないですね。これは、積もった雪の中に何かが含まれていたということになります。その何かは、空から降ってきた雪そのものにすでに含まれていたものと、雪が積もってから紛れ込んだものの両方がありそうです。

 まず、空から降ってくる雪は、周囲の空気中に含まれているちりやほこりを表面にくっつけて降ってきます。雪が降ったあと、空気がきれいになった感じがすると思いますが、このためですね。雪がたくさん積もると、このちりやほこりの量も多くなるので、雪が融けたあとに黒っぽいものが残るということになります。

 さらに、雪が積もったあとも、積雪の表面には、大気中から砂粒や土ぼこりなどいろいろなものが降り落ちてきます。積雪内部では、バクテリアなどが繁殖することもあります。このような理由で、積もった雪は、時間とともにどんどん汚くなっていきます。このため、雪が融けきったときには、汚い黒いものが残ってしまうのです。

 もちろん、車が通る道路の脇とか、人が歩く歩道などでは、さらに真っ黒に汚れた雪をよく見かけますね。これは、車の走行や人間の活動にともなって、雪の中に泥や砂などが入り込むために起きます。このようなひどい汚れは、人間の活動の結果として起きるのだと言えそうですね。

(回答掲載日:2023年3月10日)