雪の結晶が一種類しかなかったら…
雪の結晶の形がたとえ1種類しかなくても、それが自然現象に大きな影響を与えるとは考えられません。雪の結晶は、上空の雲の中で誕生した極めて小さな氷の粒が周囲の水蒸気を集めて、時間とともに大きくなる(成長する)ことで生成されます。地上で観察される結晶の大きさは、その結晶がどれくらいの時間かかって生成されたかによって決まります。、氷の粒が誕生してから雪の結晶として地上に達するまでにかかる時間は、普通30分から1時間程度と言われています。この時間で成長できる雪の結晶の大きさは、当然限界があります。例えば、成長速度の速い樹枝状結晶であっても直径10mm程度にまでしか成長することができません。他の結晶形の場合は、もっと小さなサイズの結晶にしかなれません。したがって、ご心配のような私達に不都合なほど大きな結晶に成長する心配はありません。
(いわゆるぼたん雪と言われるものはもっと大きいものが降ってくることは珍しくありません。しかし、これは多数の雪の結晶が落下中に絡み合ってできたもので、その中の個々の雪の結晶は大きくても10mm程度です)
(回答掲載日:2023年7月27日)