雲について
たしかに、雲はいろいろな形をしていますね。雲は、小さな水滴(雲粒とも言います)がたくさん集まってできています。白く見えるのは、水の粒が白いのではなくて、粒に太陽の光があたった時に光が散らばるからです。
では、雲はどうしていろいろな形になるのでしょう。飛行機にのると、雲の外にいるときにはほとんど揺れがないのに、雲の中に入ったとたんにゴトゴトと揺れだすことがありますね。じつは、雲の中ではいつも飛行機をゆらすほどの強い風がふいているのです。雲は、その風によって流されていますので、その影響で形がいろいろと変わるのです。
中谷宇吉郎雪の科学館には、中谷芙二子さんの作品である霧の彫刻があります。これは、人工的に発生させた霧が風に吹かれていろいろな形に変わる様子を表現したものです。霧は、雲と同じように小さな水滴でできていますので、雲の形が変わるのと同じです。今度、科学館に出かけたときは、ぜひじっくりと観察してください。
また、はじめに説明したように、雲は小さな水滴がたくさん空中に浮かんでできていますので、水でできていると言ってよいでしょう。水の量で雲の形が変わるかと言うことについては、水滴の数が多くなればなるほど雲も大きくなりますので、形もいろいろと変化すると考えて良いと思います。いっぽう、雲をよく見ると、形だけではなくて、白っぽくて明るい雲やこい灰色の雲などいろいろな色に見えますね。この雲の色の方が、雲の中の水の量(水滴がどれくらいぎっしり浮かんでいるか)にはより関係があると思います。たとえば、太陽がすけて見えるくらいのうすい雲では水滴の数はそう多くはないですが、水滴が非常にたくさん浮かんでいると、雲はだんだん光を通しにくくなり、灰色になってきます。
最後に、かみなりぐもの中では水は凍っているのかということですが、じつは雲から雨や雪がどうしてふってくるのかを考える時に、この質問はとても大事になります。それは、空に雲があるだけでは、雨や雪はふらないからです。最初に、雲は小さな水滴の集まりであると言いました。この雲の中の気温は、空高くなるほど下がり、やがて氷点下(0℃以下)になります。すると、空中に浮かんだ水滴の一部は、凍って氷の粒に変わります。この氷の粒のまわりにはまだまだたくさんの水滴が残っていますので、氷の粒はまわりの水滴から流れてくる水蒸気を取り込んでだんだん大きくなります。そして、目で見えるほどの大きさの雪の結晶になっていくのです。かみなりぐもは、こい灰色をしていることが多いですが、これは水滴がものすごくぎっしりと浮かんでいることを示しています。このようなときは、雪の結晶に水滴がちょくせつぶつかって凍りついてしまうこともあり、あられやひょうとしてふってくるのです。また、氷の粒どうしがぶつかることで電気が発生して、いなずまも起きるのですね。
雲は、空に浮かんでいろいろな形をとるだけではなくて、雨や雪を降らせたり、ときにはかみなりを起こしたり、さらにあられやひょうを降らせるなど、いろいろな気象を作り出すもとになっているのですね。雲をみながら、この雲はどんな役割をしているのかなと考えてみてください。いろいろと面白いことに気がつくと思います。
(回答掲載日:2026年4月28日)
