雹が冷凍庫で溶けてしまった理由

 雹は氷ですので、普通の氷と同じように0℃で溶けてしまいます。冷凍庫に入れておけば、温度が0℃以上になることはまずありませんので、溶け水になって流れていってしまうことはありません。

 しかし、“冷凍庫に中に雹を入れておいたら、全て溶けて無くなっていた”というのは、冷凍庫の中で雹をどのようにして保管しておいたのかが関係しているように思えます。すなわち、雹をビニール袋などの密閉した容器に入れておけば、まんいち雹が溶けても溶け水はその容器の中に残っているはずです。一方、冷凍庫に中に雹を裸で入れておくと、雹は溶けなくてもその表面からどんどん蒸発して小さくなってしまいます。蒸発して水蒸気になった水分は、冷凍庫の他の部分に霜としてついたか、あるいは冷凍庫の開閉とともに外に逃げ出したりします。このため、雹はやがて冷凍庫の中から消えてしまうことになります。

 ご質問にあるように、もっと低い温度が必要なのではなくて、雹を密閉した状態に置くなどの工夫をすることで、長い期間保存ができるようになると思います。

(冷凍庫に置いた氷の蒸発に関しては、Q46の回答も参照してください)

(回答掲載日:2022年9月1日)