雪と氷のQ&A
タグ:雪の不思議
雪の結晶パターン
雪の結晶には色々なパターンがあるのはなぜですか。(224さん/神奈川県・12歳)
雪の結晶は、ひとつひとつ形(パターン)が異なっているとよく言われます。とても不思議ですね。これは、雪の結晶がどのようにしてできるのかに関係しています。
雪の結晶は、上空の雲の中に目に見えないほどの小さな氷の粒である雪の赤ちゃんが生まれることから始まります。この雪の赤ちゃんは、雲の中を落下しながら、周りの水蒸気を吸収して徐々に大きく成長します。そして、雲の下にいる私たちの目に触れる頃には、目に見えるほどの大きさになっているのです。
この時に、雪の結晶がどんな条件で大きくなったかで結晶の形は違ってくるのです。雲の中を落ちてくる結晶は、ひとつひとつその道筋が異なりますので、結晶ができる条件も結晶ごとに異なるはずですね。
私たちが目にする結晶は、すでに長い道筋をたどって成長してきたものですので、いろいろなパターンの結晶が観察されるのです。
(回答掲載日:2020年7月31日)
雪 #結晶の不思議#雪の不思議#雪の形雪に色はある?
雪の色は当たり前に白いと思っていますが本当に白いのでしょうか。雪に色がないのはなぜですか?(yo-yoさん/東京都・45歳)
雪と言えば白いものの代表格ですが、雪を作っているものは小さな氷の粒ですので、それ自体は無色透明です。氷の粒がたくさん集まると白く見えるのですが、その理由は簡単ではありません。
光が氷の小さな粒に当たると、いろいろな方向に反射します。反射した光は、またすぐそばにある氷の粒に当たり、さらにいろいろな方向に反射します。このような過程を繰り返すと、雪全体では光を様々な方向に乱反射することになります。
一方、光は波の性質を持っていますので、太陽からの光はいろいろな波長の光の集合体です。いろいろな波長の光が均等に混じり合っていると、私たちの目には白く見えます。したがって、小さな氷の粒の集合である雪は、太陽からくる様々な波長の光を乱反射させるので、白く見えるのです。
私たちの身の回りには、雪以外にも白く見えるものはたくさんあります。例えば、空に浮かぶ雲は、無数の小さな雲粒が集合してできています。この雲粒は、水滴ですので無色透明ですが、これらに太陽光が当たると雪と同じように乱反射するので白く見えます。
雪の科学館の中庭の「グリーンランド氷河の原」では、人工の霧を見ることができます。霧が白く見えるのも、雲の白と同じしくみなのです。
(回答掲載日:2020年7月31日)
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